YouTubeの動画を360pで再生したらデータ通信量はどれくらい?BIGLOBEの格安SIMで調べてみた
Authored by GARNET
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先月契約したBIGLOBE SIMが、対象サービスの動画や音楽視聴に伴うデータ通信量をカウントしないオプションサービス「エンタメフリー・オプション」を発表しました。
このオプションに加入するとAbema TVやYouTubeのデータ通信量をカウントしなくなりますが、加入条件としてまずライトSプランか12ギガプランの契約が必要となります。
また契約しているSIMカードの種別によっては最大1,058円/月のオプション利用料が発生します。例えばデータ容量が6GBのライトSプランのデータSIMで申込むと月額料金は合計2,624円/月となり、DMM mobileの10GBプラン(2,365円/月)よりも高くなってしまうんですよね。単純に比較すると、対象サービスだけで毎月4GB以上通信するのでなければ得しなさそうです。。
それでは対象のサービスを利用して発生するデータ通信量とは一体どれくらいなのでしょうか。YouTubeでいくつかの動画を視聴して検証してみました。
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エンタメフリー・オプションとは
エンタメフリー・オプションはBIGLOBE SIMユーザー向けのオプションサービスで、2016年11月1日から申込受付を開始します。ただし既に事前申込を受け付けています。11月の申込者数は1万人に限定されますが、10月中に事前申込を済ませた方は1万人を超えた場合でも優先的に申込むことが可能です。
まだサービス開始前なのでシェアSIM回線でも申込めるのかなど不明な点もありますが、とりあえず現状発表されている内容をまとめておきます。
オプションの加入には条件があり、データ容量が6GBのライトSプランか、12GBの12ギガプランの契約者が申込むことができます。またSIM種別により月額利用料が異なります。
- 音声通話SIM:518円/月
- データSIM/SMSオプション付きデータSIM:1,058円/月
プラン料金にオプション利用料を加えた月額料金は以下のようになります。
ライトSプラン
|
12ギガプラン
|
|
---|---|---|
データSIM
|
2,624円
|
3,974円
|
SMS付きデータSIM
|
2,754円
|
4,104円
|
音声通話SIM
|
2,840円
|
4,190円
|
オプション利用料の差が大きく、最終的な料金を比較すると音声通話SIMとそれ以外であまり大きな差はありませんね。ただ音声通話SIMは最低利用期間が設けられていたりするので、その辺もよく考えないといけませんが。。
肝心のデータ通信量をカウントしなくなる対象サービスは下記の4つです。
- Abema TV(近日対応予定)
- YouTube
- Google Play Music
- Apple Music
Abema TVはまだ利用したことはありませんが最近人気の動画配信サービスですね。YouTubeは説明するまでもないでしょう。Google Play MusicとApple Musicは名前から分かる通り音楽配信サービスです。
この4つの対象サービスのうち、Abema TVとYouTubeの利用に関して注意しないといけないことがあります。
エンタメフリー・オプションのデメリット
エンタメフリー・オプションには1つデメリットがあります。
それは対象の動画サービス利用時、スマートフォンでの視聴に適した画質となるように通信速度が最適化されるということです。
画質の目安としては360p程度ということですが、最高画質で再生することはできません。綺麗な映像を視聴したい人にとっては致命的なデメリットですね。。
まあ高画質な動画を楽しみたいならPCなどの大画面で視聴しろよって意見もあるとは思いますが、最適化を強制されるのはちょっと嫌ですね。他社の低速モードのように任意でON/OFFを切り替えられるなら便利ですが、BIGLOBE SIMではそもそもそんな機能がないのでまあ無理でしょう。
通信の最適化が嫌だったり、スマホでも綺麗な画質で動画を視聴したいなら、エンタメフリー・オプションの申込みはオススメできません。。
競合しそうな他社の格安SIMと比較してみる
BIGLOBE SIM
ライトSプラン |
BIGLOBE SIM
12ギガプラン |
DMM mobile
10GB |
DTI SIM
ネットつかい放題プラン |
|
---|---|---|---|---|
データSIM
|
2,624円
|
3,974円
|
2,365円
|
2,376円
|
SMS付きデータSIM
|
2,754円
|
4,104円
|
2,527円
|
2,538円
|
音声通話SIM
|
2,840円
|
4,190円
|
3,121円
|
3,132円
|
YouTubeなどの動画をカウントフリーにする格安SIMは今回のBIGLOBE SIMが初めてだと思いますが、その通信量次第では他社の格安SIMを契約したほうが幸せになるかもしれません。
まずDMM mobileについては単純に、ライトSプランとあまり変わらない料金で10GBまで高速通信が可能です。音声通話SIMに関してはDMM mobileのほうが高くなってしまいますが、4GBの差を埋められるだけの通信をするのでなければ得とは言えません。
さらに強敵かもしれないのが#DTI SIMのネットつかい放題プランです。こちらもほぼ同じ料金ですが、月間の容量制限はありません。実質使い放題です。
最近のDTI SIMは通信速度が遅めで酷評されていますが、カウントフリーの対象サービスに限って言えばいずれもあまり通信速度を要求しません。実際に2Mbps程度のスピードが出ていれば480p以上の画質でも余裕で再生できています。しかもネットつかい放題プランは毎日のデータ通信量が1GBくらいなら通信制限を食らうことはありません。仮に著しく大量に通信して制限されたとしても毎日23時には制限が解除されます。
まあDTI SIMには通信速度の面で勝っているとしても、やはり対象サービスで最低でも4GBくらい通信するのでなければ、わざわざBIGLOBE SIMに乗り換えてまでオプションに加入するメリットはないでしょう。
YouTubeの動画を360pで再生してみる
前置きがめちゃくちゃ長くなりましたが、そういうわけで対象サービスの1つ、YouTubeについて検証してみます。
スマートフォンを調べればアプリごとにどれだけの通信を行ったのか把握することは可能ですが、特にAbema TVやYouTubeに関しては今まで再生した動画が360pよりも高画質だったかもしれませんし、実際に360pで再生してみた時のデータ消費量がどれくらいなのか知りたい人もいると思います。
そこで実際にいろんな動画を視聴してデータ通信量を調べてみました。
視聴環境
- 端末:ZenFone Go
- 回線:BIGLOBE SIM
- 画質:360p
オプションを申込んだわけではありませんし、あまり厳密にやる必要はないかもしれませんが一応視聴した環境や条件を書いておきます。
BIGLOBE SIMの通常APNでは今回のエンタメフリー・オプションとは別で最適化が行われる可能性があるので、もう一方の最適化が解除されているAPNを利用しました。
毎回アプリを起動して予め作っておいたライブラリ(プレイリスト)から動画を再生し、手動で画質を360pに設定しました。ほとんどが初めから360pになっていましたが。
データ通信量の確認方法については、本体設定のデータ使用量では細かい数字を確認できないので、通信量・通信速度モニターアプリを併用して両方の数字を記録しておきました。
Confetti Concerto 28曲(再生時間125分32秒)
まずは静止画+音声の作品から。GARNET CROMのカバーバンドConfetti Concertoより、検証時点で公開されていた28曲を連続で再生しました。再生時間は合計125分32秒。
データ使用量で調べると266MB、モニターアプリでは265.7MB(送信9.9MB/受信255.8MB)でした。一応2通りの方法で確認しましたが、両者でズレはほとんどなさそうですね。
因みに右のスクショ、モニターアプリに表示されている青色の数字がモバイルデータ通信の通信量です。緑色はWi-Fiの通信量なのでここでは無視してOKです。
Pokémon Generations Episode 1~8(再生時間34分44秒)
次にアニメPokémon Generationsから、検証時点で公開されていたEpisode 1から8までを連続再生してみました。1話5分程度の短いアニメですがまあ良いじゃないですか。「でもお前英語聞き取れないじゃん」とか言っちゃダメ。
再生時間は合計34分44秒で、データ使用量で調べると121MB、モニターアプリは121.4MB(送信3.9MB/受信117.5MB)でした。静止画+音声の2倍くらいは通信していますね。
Lady GagaのMV 5曲(再生時間32分17秒)
実写映像はLady Gagaのミュージックビデオから5曲選んで視聴してみました。5曲中4曲の再生前に広告動画が入り、4回とも5秒でスキップしたので正確に計算するなら+20秒して考えたほうが良いかもしれません。
因みにスマホでLady Gagaと言えば昔auが何曲かCMに起用していましたね。あのPoker FaceはLLG vs GLG Radio Mixバージョンですが。
実はGARNET CROW以外の楽曲も聴くということをアピールしつつ、データ使用量は148MB、モニターアプリでは147.9MB(送信4.8MB/受信143.1MB)となりました。ほぼ同じ再生時間のポケモンよりも通信量は多かったです。
C.C.レモンマーチ2016(再生時間5分53秒)
最後にもう1つ実写のPVを。
松岡修造が主演・監督・作詞したC.C.レモンマーチ2016を再生してみました。
データ使用量は23MB、モニターアプリでは22.5MB(送信0.7MB/受信21.8MB)でした。
C.C.レモンマーチ2016 1時間耐久(再生時間64分43秒)
最後の最後に、C.C.レモンマーチ2016を11回連続でループ再生してみました。10回だとちょうど1時間くらいだったので1回余分に再生してしまいました。いや、ネタじゃなくて真面目にやっていますよ?(1時間ずっと松岡修造を見ていたとは言っていない)
1時間以上連続で再生した結果、データ使用量は3MB、モニターアプリでは3.4MB(送信0.9MB/受信2.5MB)でした。
1度再生するとキャッシュが保存されて、同じ動画を繰り返し再生する場合はほとんど通信しないみたいです。ただしキャッシュがいつまで有効なのかは分かりません。あいだで他の動画を再生しても大丈夫だったので、必ずしも連続で再生しないとダメということはなさそうです。
検証結果まとめ
再生時間
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データ通信量
|
1時間当たりの通信量
|
1GBで再生可能な回数
|
|
---|---|---|---|---|
静止画+音声
|
125分32秒
|
266MB
|
約127MB/h
|
約108回(1曲4.5分で換算)
|
アニメ
|
34分44秒
|
121MB
|
約209MB/h
|
約12回(1話23分で換算)
|
実写MV
|
32分37秒
|
148MB
|
約272MB/h
|
約34回
|
松岡修造
|
5分53秒
|
23MB
|
約235MB/h
|
∞
|
かなり煩雑になってしまった気がするので結果をまとめてみました。あと参考までに、1GBで何回くらい再生できるのかデータ通信量から計算してみました。
1時間当たりに換算してみると、データ通信量が大きいのはやっぱり実写>アニメ>音声のみの順になりました。今回の結果を見る限りでは、画質が同じ360pだったとしてもアニメより実写のほうがたくさん通信するみたいです。
松岡修造を1時間再生して分かったことは、同じ動画を繰り返し再生しするならキャッシュのおかげであまりデータ容量を食わないということですね。1つの動画だけなら半永久的にループ再生が可能です。落ち込んでいる時は松岡修造に応援してもらいましょう。
冗談はさておき、エンタメフリー・オプションに加入するメリットがあるかどうかは、結局はその人の通信量次第です。個人的には4GB/月がとりあえずの目安かなあとは思いますが、加入を検討している方はよく考えてみてください。
…と、ここまで散々オプションについて否定的な感じで書いてきましたが、一応事前申込を済ませてたりします。実際に利用してみないと分からないこともあるかもしれませんしね。気に入らなければオプションを廃止すれば良い話ですし。シェアSIMで申込めるのか分かりませんが。。
以上、BIGLOBE SIMのエンタメフリー・オプション開始に関連して、YouTubeの動画を再生した際のデータ通信量について調べてみました。気が向いたらその他の対象サービスについても調べてみようと思います。
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