MVNO/格安SIM

格安SIMのSMS契約って何?バッテリーの異常消費、セルスタンバイ問題を避けるために

Authored by GARNET

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SO-02G_antenna_R

今まで個別に書いたことが無かったっぽいのでざっくり説明します、セルスタンバイ関連について。

MVNOのいわゆる格安SIMを契約する際、オプションで追加料金を払うとSMSの有無を選べる場合があります。月額料金が異なる別プランとして用意されている場合もあります。

このSMSが有るのと無いのとで何が違うのか、どっちを選んだ方が良いのかを簡単に説明します。

選ぶポイントは、そのSIMカードを利用する端末です。

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同じMVNOのデータSIMにも種類がある

現在はほとんどのMVNOで、オプションで選択するという形でSMSが提供されていると思います。一部選択できないMVNOもありますが、そういう場合は標準でSMSが利用可能となっていることが多いと思います(知っている限りでは)。

SMSの追加料金はMVNOによって異なりますがだいたい120~160円/月 くらい。そんなに高いサービスではありませんが、せっかくの”格安SIM”なのに無駄なモノにお金を払いたくないですよね。

SMSとは

めちゃくちゃ基本的なことですが、SMS:ショートメッセージサービスは携帯電話同士で送受信するメールサービスです。auユーザーにはCメールと言った方が馴染みがあるかも。

昔は同一キャリア間でないと利用できませんでしたが、現在は他キャリアとも送受信可能です。利用料金については1通当たり全角70文字まで送信3円、受信無料の場合がほとんどかな。

因みに最近docomoは1通当たり送信可能な文字数の上限が引き上げられた分、文字数に比例して送信料金も上がります。あと各社とも海外への送信は1通50円とか結構高めの設定だったりします。

それはさておきSMSオプションを申込むと、SIMを挿したスマホやタブレットでこのSMSが利用可能になるわけです。

なので、SMSを普段使わない人ならSMS無しの契約で良いです…とはなりません。

もちろんSMSが無くても全く問題が無い場合もありますが、SMS無しの契約だと困る理由についていくつか主要なモノを挙げます。

SMSが必要な場面は意外とある

普段友だちとSMSで連絡する人ってそんなにいないと思います。特にスマホならLINEがありますからね。

しかしそのLINEアプリをインストールして利用する際にSMSで認証を求められます。送信されてくるメールに記載されている文字列を入力するってやつです。まあSMS以外にもFacebookアカウントでログインしたり、固定電話でもこの認証は回避できるみたいですけどね。

LINEに限らずSNS系のアプリなどではしばしばSMSでの認証を求められます。こういったSMS認証は必ず回避策があるとは限りませんし、SMSで認証するのが一番手っ取り早いです。多分。

なので人によってSMSの必要度は変わりますが、SMSが使えないと不便になる場合があることは知っておいた方が良いと思います。

しかし一番の問題は次のこれ。

セルスタンバイ問題

それがセルスタンバイ問題です。セルスタンバイではありませんので念のため。

スマートフォンを含む携帯電話っていうモノは、機内モードなど意図的に遮断するように設定しない限り、電波を求めて探します。

なので圏外になると電波が繋がらないのにずっと探し続ける状態になります。そうすると電池の消耗が激しくなります。これは山間部などで体験したことがある人も多いのではないでしょうか?

因みにGARNETは毎日のように体験しています。

そんなことはどうでも良くて、これがSMSの有無とどう関係するのかって話ですが…

何故かSMS無しのSIMをスマートフォン※1に挿すと電池を異常消費することがあります。アンテナピクトが立たず※2、常に電波を探し続ける状態になっているようです。これがセルスタンバイ問題と呼ばれています。

※1:音声通話機能を持つタブレットも含みます。
※2:Android 4.2以降などの端末では(見た目上は)アンテナピクトが立つように改善?されましたが、機種によってはアンテナピクトが立っていてもこの現象(バッテリーの異常消費)が発生している場合があります。

今でもはっきりとしたことは分かっていないようですが…とりあえず確実に言えることはSMSが使えないデータ通信のみの契約SIMを、音声通話機能の付いた端末で利用するとセルスタンバイ問題は発生する可能性があります。

因みに通話が可能な音声契約SIMは同時にSMSも使えますのでこの問題は発生しません。またキャリアでのデータ契約は標準でSMSが使えるハズなので同じく問題ありません。

あくまでMVNOで契約した、SMSが使えないデータ契約の場合に起こり得ます。

因みにiPhoneで使う場合はセルスタンバイとは別問題でSMSを付けておいた方が良さそうです。モデルにもよりますがSMSが無いとかなり挙動が怪しいそうです。

あと3G通信をしなければこの問題は発生しないとか何とか。つまりVoLTEには無関係の問題?詳しいことが知りたい人は以下の有名な記事をどぞ。

参考:アンテナピクト問題・セルスタンバイ問題とは何か|てくろぐ

実際に違いを確認してみる

SO-02G(Android 4.4.4)にdocomo音声契約SIMを、FLEAZ F4s+(Android 4.4.2)にDMM mobileで契約したデータSIM(SMS無し)を挿して確かめてみました。

それぞれのバッテリー消費項目と、その詳細についてスクショを撮ってみました。

SO-02G_Cell_Standby

まずは本家docomoのSIMを挿したSO-02G。GARNETの生息地は山間部なので電波環境自体はあまり良くないせいか、セルスタンバイは発生しています。でも圏外時間は0%。

セルスタンバイによる電池の消費はほぼ無いと見て良さそうです。

圏外時間が0でもセルスタンバイ自体は発生するんですね。

F4s+_Cell_Standby

次にSMS無しの格安SIMを挿したFLEAZ F4s+。1日半ほど使用せずに放置していましたがそこそこ電池を消費しており、その内訳を見てみると圧倒的セルスタンバイ率。そして圏外時間74%という圧倒的圏外率。

使用していないにも関わらず、端末が圏外と認識しているためバッテリーを消費し続けていたようです。

しかしアンテナピクトは正常に表示されています。周辺地域の3Gが届きにくいことは確かですが、それにしてもこの圏外率は異常です。

なのでセルスタンバイ問題が発生しているかどうかを見極めるには、

  • バッテリーの異常消費
  • 消費項目のセルスタンバイの有無
  • 圏外率の割合

この3点を調べましょう。

セルスタンバイ=電池異常消費ではありませんが、異常消費していなければセルスタンバイ「問題」では無いと思うのでこれで良いと思います。

SMSオプション、付けておく?

まあSMSオプションは申込んでおいた方が無難だとは思います。

最初の方に述べたように、仮にセルスタンバイ問題が発生しなくてもSMSが無いことによる弊害というのは少なからず存在します。

その上にセルスタンバイによるバッテリー異常消費のリスクも背負うわけですから、160円と引き換えにしてもSMSが利用可能なプランを選んだ方が良いかなと思います。

あと多くのMVNOでは途中でオプションの変更が可能ですが、SIMカードを再発行する必要があったり手数料が発生する場合が多いようです。中にはそもそもプラン変更できないところも。。

なので、スマホで使うつもりなら最初からSMSが使える契約をするのが良いと思います。

ただしSMSとは全く無縁の端末も

B00KB1FLUC

大前提として、セルスタンバイ問題は音声通話機能が付いていない端末では発生しません(ていうか確認されていないハズです)。

とは言え、タブレット端末でもSMS自体は機能として備わっているので利用する人もいるかもしれません。

それでも100%、SMSが不要な端末は存在します。それはモバイルWi-Fiルーターなどのデータ通信専用端末です。

もしルーターでの利用が目的で格安SIMを契約するなら、SMSオプションは申込まなくて良いでしょう。

ルーター以外にも、スマホで利用する予定もあるなら悩みどころですが…

まとめ的な

結局セルスタンバイ問題が発生するかどうかはSMSの有無と端末の組み合わせによるので、機種の型番でググってセルスタンバイが確認されているかどうかを調べてみましょう。あるいはMVNOが情報を公開している場合もあります。(他のMVNOでも同じ動作をする保証はありませんが。)

調べても分からない場合は、SMSが利用できないことのデメリットを考慮して決めるしかありません。ルーターならSMSは確実に不要ですが、スマホなら付けておいた方が安心だと思います。

ただ個人的にはセルスタンバイが発生しないならSMS無しの契約でも良いと思ってます。

というのはLINEのログイン認証などに関しては、他の回線のSMSでも問題無く認証できますからね。キャリアとの2台持ちなんかをしてる人は、格安SIMでもSMSが使える必要は無いかもしれません。あくませセルスタンバイが発生しない端末なら、ですが。

まとまってるんだかまとまってないんだか自分でもよく分かりませんが、最近コメント欄で格安SIMに関する質問がちょくちょくありましたし、まあ参考になれば。

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