docomo端末を格安SIMで再利用する際の注意点
2017/01/10 Authored by GARNET
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Photo:Check Writing By CarbonNYC [in SF!]
脱・キャリアしてMVNOが提供する格安SIMに移行を検討されている方は多いと思います。
その中でも特にdocomoからMVNOに移る場合は、新しくSIMフリー端末を調達しなくても今利用しているdocomoの端末が再利用可能である場合が多いです。
というのは現在存在するMVNOのほとんどがdocomo回線を利用しているため、SIMロック解除せずともSIMカードを挿しかえるだけで利用可能なのです。
基本的にdocomoから発売されたスマートフォン・タブレット・モバイルWi-Fiルーターと、docomo系MVNOの組み合わせであればほぼほぼOKです。
※docomo回線以外を利用するMVNO・格安SIMは現在mineoとUQ mobileしかありません。
もちろん新しくSIMフリー端末を購入するのも1つの方法ですが、ここではdocomo端末、白ロムで利用する場合の主な注意点についてまとめておきます。
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そもそもSIMカードって何よ?
教科書的な説明をするなら「電話番号などの個人情報が記録されたカード」です。でもこの説明だと、たまに「SDカードとどう違うの?」なんて返してくる人がいるんですよね。あれ、あなたもそう思う?。。
ちょっと言い方を変えると、SIMカードは「(携帯電話の)契約の本体」です。遺伝子の本体はDNA、みたいな。え、余計に分かりにくい?理系なら分かれ(ぇ
携帯電話って、それ自体に電話番号やらメールアドレスが結び付けられていると考えている人が多いと思います。が、それはもう昔の話。今はこのSIMカードに結び付けられているのです。
なのでこのSIMカードを挿し換えると、それだけで同じ電話番号のまま違う端末を利用することが可能になるのです。携帯電話が契約中(?)だろうが解約済み(?)だろうが、そのSIM自体を挿し換えてしまうのですから関係ありません。
というわけで、とりあえずSDカードみたいにあれこれ好きなデータを保存して使うモノではありません。。
docomo系MVNOで利用するならSIMロック解除は不要
そしてありがちな勘違いがコレ。SIMロック解除が義務化された今、この間違った認識はますます増える気がします。。
日本のキャリアから販売された端末は、その時点ではほとんどの機種がSIMロックを掛けられています。端末にこのロックが掛かっていると、他社のSIMカードに挿し換えても利用できません。
しかし冒頭で述べた通り、docomo系MVNOは(そのまんまですが)docomo回線を使用しているため、docomo端末を使う分にはSIMロックが掛かっていても問題なく使えるのです。
もしauやSoftBankから発売された端末をdocomo系MVNOで利用する、あるいは逆にdocomoの端末を他社回線で利用したいのであれば、大前提としてSIMロックを解除しなければ話にならないので要注意です。その他にも規格やら周波数が一致してないと(ry
SIMロックの有無に関わらずテザリングは原則不可
ほとんどのスマートフォンやタブレットにはテザリング機能が搭載されていますが、これに関してdocomo端末にはちょっとした落とし穴があります。
SIMロックを解除しなくてもdocomo系MVNOで利用できるdocomo端末ですが、SIMロックの有無に関係なくMVNOや他社のSIMではテザリングができない仕様となっています。
※一部の機種は非公式な方法でテザリングが可能になったりしますが、非公式な方法はつまり改造と見なされます。イコール違法行為ではありませんが仮に合法な行為だったとしても、改造行為が行われた端末は修理等のキャリアのサポートが一切受けられなくなります。
なのでどうしてもテザリングしたい場合は、諸々のリスクを考慮するとSIMフリー端末を利用した方が良いです。FLEAZ F4s+みたいな1万円くらいで購入できるスマホもありますし。
参考:ほぼ1万円で買える!Coviaの小型SIMフリースマホ FLEAZ F4s+ CP-F40sを開封&レビュー
もしくはモバイルWi-Fiルーターなどのデータ通信端末で運用するかですね。データ通信端末ならdocomoの機種でも問題無く利用可能です。
SIMカード&スロットのサイズをチェック!
サイズ
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大
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中
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小
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一般名称
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標準SIM
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microSIM
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nanoSIM
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docomoでの名称
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ドコモUIM
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ドコモminiUIM
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ドコモnanoUIM
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SIMカードは全部で3種類のサイズが存在します。
大きい順に標準(mini)>micro>nanoの3種類です。また上に書いたようにdocomo固有の名称があったりします。因みにFOMAカードはドコモUIMに含まれます。
SIMカードの大きさはFOMA契約かXi契約かで区別されていません。ただ傾向として古い機種ほど標準サイズであり、新しい機種ほどmicro、nanoへと小さくなってきています。
SIMカードと端末のSIMスロット、両方のサイズが一致していないと物理的に挿入不可能なので使用できません。
後からでもSIMカードのサイズを変える手段はありますが、なるべく購入する前に両方のサイズを確認しておき、端末側に合うサイズのSIMカードを用意することをオススメします。
サイズが合っていても使用できない場合がある
docomo系MVNOの場合はごく一部ですが、例外的にdocomo端末でも使用できない場合があります。
例えば@niftyが提供する格安SIMのNifMo。動作確認済み端末一覧を見ると分かりますが、LTE対応端末しか記載されていません。つまりLTE非対応であるFOMA端末では使用できない(正確には保証されていない)ということになります。
当初対応していなくても後から対応したケースもありますし、niftyのようにLTE端末でないと使えないというMVNOは稀ではあります。ただ後の祭にならないよう、予め利用予定の機種がMVNOで動作確認なされているかを確認しておくことをオススメします。
もし掲載されていない場合は他の3G端末 or LTE端末の対応状況を確認しておきましょう。1機種だけ対応していないなんてケースはまず無いと思うので、LTEの対応状況が同じ端末が対応していればきっと大丈夫です。保証はしませんけどね(ぇ
まあ例外的にこういうこともあるよってことで。
docomoと同じサービスが受けられるわけではない
docomo端末でdocomoの回線を利用するわけですが、本家docomoが提供しているサービスが利用できるわけではありません。
まず@docomoのメールアドレスは貰えません。Eメールを利用したい場合は基本的にGmailなどのフリーメールを使うことになります。
あと音声通話機能は提供されていても、現状家族間通話が無料になるMVNOはまだ存在しません。IIJmioのみおふぉんならいくらか割引はされますが、完全に無料にはなりません。
IIJmio 音声通話機能付きSIM「みおふぉん」 1,600円~
MVNOの中で音声通話料金が安いのはそのIIJmioかな?それでも通話定額プランなんてありませんし、無料通信分なんてのもありません。よく電話する人はそっちの料金が高額になる可能性を頭に入れておきましょう。そのよく電話する人がいないからMVNOが人気なわけですが。。
白ロムの故障以外はMVNOのサポート範囲
何よりも、SIMカードの設定方法など操作方法で分からないことがあってもdocomoに頼ることはできません。もちろん端末が故障した際の相談窓口はドコモショップになりますが、MVNOはdocomoとは別会社です。SIMに関する事柄に関してはMVNOに相談するか自己解決するしかありません。
そのMVNOはほとんどが実店舗を持たないのがデメリット。最近は一部の量販店などに窓口が設置され始めていたりもしますが、まあキャリアショップほど数は多くありません。
なのでMVNOの多くは基本的にWEBか電話で相談することになります。自分で知識を付けて対応できるようになっておかないと、いざというときに困るでしょう。
そんな感じで、今まで当たり前のように受けられていたキャリアサービスの多くが受けられなくなってしまうことに注意です。
MVNOの選択に注意
ちょっと話が逸れますがついでに。大手の評判が良いMVNOを選んでおけばまず失敗しないとは思いますが、調べ出すとキリがないほど格安SIMはたくさん存在します。一体どれを選べば良いのやら。。
しょっちゅう新しいMVNOが誕生したり、魅力的に見えるプランが登場します。ぶっちゃけこれ書いてる自分も把握し切れていません(
と言っても、どの格安SIMを選べば良いかなんてのは利用するユーザーの利用スタイルによって変わってくるので一概には言えません。ただ気を付けてほしいのはいわゆる3日制限です。
短期間に大量通信すると通信制限が行われる
月間○GBが月額○○○円!とか、月額○○○○円で通信無制限!なんてよく宣伝されていますが、特に後者のタイプに注意。完全に無制限のサービスなんてのはまあ存在しません。個人的には「無制限」という単語を見つけたらとりあえず疑って掛かるようにしています。いやマジで。記事に書く時は必ず3日制限について調べて書くようにしています。
キャリアを見てもそうじゃないですか。最近のSoftBank Y!mobileの305ZTや、UQ WiMAX 2+のギガ放題とか。いずれも2年間の通信無制限を謳っていながら現在3日制限に引っ掛かったユーザーが阿鼻叫喚となっています。
あれ実はどちらも小さな小さな字で、短期間に大量の通信を行うと通信相度を低速化する旨が記載されています。CMなんかでもめちゃくちゃ小さな字で書かれています。
格安SIMに関してもそう。だいたいどこのMVNOも約款を読むと通信制限について記載されています。もう完全な無制限は存在しないと思ってもらってまず間違いありません。
悪い例を挙げてのキリが無いので、個人的にオススメだと思うMVNOをいくつか挙げておきます。
IIJmio/BIC SIM
まずはIIJmio。iOSのバージョンアップが行われるとすぐ動作確認がなされたり、サポートの印象がめちゃくちゃ良いです。
料金プランは標準的。でもシンプルで分かりやすいのが逆に良いと思います。
因みにIIJmioに月額無料で公衆無線LANサービスが付属したBIC SIMという格安SIMもあります。ビックカメラなどに専用カウンターが設置されているのも安心で、IIJmioの上位互換と考えてOKです。
どれを選べば良いか分からないなら、とりあえずここにしておけば間違いないと思います。
DMM mobile
とにかく安く済ませたいならここが最強。DMM mobileもかなりオススメです。
豊富なプランと業界最安値を謳っています。他社が値下げを発表した数日後には対応する有言実行っぷりからかなり信頼しています。
IIJと同じ回線を利用しているため回線品質も問題無し。1名義1契約しかできないので、複数枚のSIMが欲しければ別名義か上位プランを契約する必要があるのがちょっとだけネックかな。
NTTぷらら ぷららモバイル LTE
格安SIM界の無制限と言えばコレ。NTTぷららの定額無制限プランがオススメです。
通信速度が常時最大3Mbpsに制限される代わりに、月額2,980円で通信無制限となります。先ほど書いた3日制限が無いのです。高速通信を利用できないデメリットはありますが、いくら通信しても通信制限が行われない快適さは想像以上でした。
最大3Mbpsに制限されますが、固定回線代わりに使用しても問題無いくらいの速さです。動画の視聴も可能なレベル。
8月に今使っているモバイルWi-Fiルーターの2年契約が切れるので、こことまた契約するつもりでいてます。
参考:低速でも満足です!!NTTぷららの定額無制限プランを使い始めました
料金が安いのには理由があります
というわけで主にdocomoの白ロムでdocomo系MVNOを利用する場合の注意すべき点について書いてみました。だいたいこれだけ押さえておけば大丈夫だと思います。
今使っている端末を流用できれば格安SIMの導入費用も安く済みますが、基本的にサポートは受けられないものと思っておく方が賢明だと思います。そういうオプションを排除して料金を安くしたのがMVNOなのですから。
と言ってもBIC SIMのようなサポート体制のところも増えつつありますけどね。キャリア化していて逆に大丈夫かと不安になりますが、本当に大丈夫なのでしょうか。利益は出ているのでしょうか(
まあそんなことはユーザーが心配しても仕方ないですが、とりあえずdocomo端末をMVNOで利用する際にはテザリングできないことや、トラブルが生じた際には自己解決することなどが求められます。
逆に言えば、それさえ覚悟すれば格安SIM自体は簡単に導入できるのでお試し感覚で使ってみれば良いんじゃないかな?一部の格安SIMはパッケージがAmazonで安売りされてたりします。
データ通信のみの契約なら解約金を取らないところがほとんどだし、一時的に使ってみるだけなら今のdocomoとの契約を解約する必要も無いし。
個人的にはキャリアとの2台持ちを推奨ですが、いずれにせよここに書いたようなことを予め頭に叩き込んでおいてください。あるいはPocketに保存してくれても良いんだよ(
そんな感じで、丸2日空けてからの深夜の更新でした。。
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