レビュー

【レビュー】WindowsとAndroidのデュアルブートタブレット Chuwi Hi8 Pro【中華タブ】

2017/09/23 Authored by GARNET

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Chuwi Hi8 Pro

ここへ至るまでに紆余曲折ありましたが、その界隈では有名な通販サイトを運営しているGearBestよりChuwi Hi8 Proという端末を提供していただくことになりました。最初に連絡をいただいたのはもう2か月近く前のことですが、もうその話はやめておきましょうか。。

いわゆる中華タブに触れるのは初めてでそっち系のことに関しては全くの無知ですが、GearBestでは主に中国メーカーのスマートフォンやタブレットが取り扱われています。

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しかし中華系の端末はほぼほぼ技適に通っていないので、日本国内で電波を飛ばすとアウトです。海外ローミングで通信するなど合法的に使用できるケースがなくはありませんが、基本的にアウトです。

ぶっちゃけこのブログの読者層と合わないネタな気はしますがと言うか依頼相手を間違えてる気がする…まあその事を念頭に置いた上で、こういう端末もあるんだなってことを知ってもらえればなと。

またサイトを通して購入したわけではないのでそちらの評価はできませんが、Chuwi Hi8 Proの製品レビューを行いたいと思います。

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Chuwi Hi8 Proのスペック

CPU
Atom x5-Z8300 1.44GHz Quad Core
OS
Windows 10 32bit + Android 5.1
RAM/ROM
2GB/32GB
ディスプレイ
8インチ IPS液晶 1,920 x 1,200 (WUXGA)
本体サイズ
211.2 x 123.2 x 9.3 mm
重量
350g
アウトカメラ/インカメラ
2メガピクセル/2メガピクセル
無線
Wi-Fi 802.11b/g/n , Bluetooth
インターフェース
USB Type-C , micro HDMI , 3.5mmステレオミニプラグ
外部メモリ
microSD 最大128GB(Windows)/32GB(Android)
バッテリー容量
4,000mAh
動画再生時間
最大連続3時間

Chuwi Hi8 Proの基本的なスペックはこんなところでしょうか。GearBestでは現在100$以下で販売されていますが、その安さからは日本では考えられないほど高いスペックです。

気になるとすれば厚みが9.3mmとそこそこあるのと、バッテリーの駆動時間でしょうか。最近のタブレットは結構薄型が進んでいますし、手持ちの端末と比べると結構分厚く感じます。。

また動画再生時間とは言え駆動時間は短そうです。タブレットならWindowsでも5時間、欲を言えば8時間くらいは動いてほしいですが果たして実際はどうでしょうか。

まあそれ以外のスペックは、価格を考えるとかなり高い数字です。国内で1万円前後だと最新のCPUなんて載せられずもっとランクが下がるでしょうし、WindowsのRAM 2GBなんて手に入らないんじゃないでしょうか。

ディスプレイ解像度も結構高いです。1万円前後でWUXGA、1,920 x 1,200の高解像度という時点でそこそこ価値があるかもしれません。

最も注目すべきというか、面白いのはOSが2種類搭載されたデュアルブートという点ですね。国内ではまずお目にかかれない珍しい仕様です。因みにChuwi Hi8 ProはWindowsオンリーのバージョンも存在します。

Windows 10になってからいくらか改善されたとは言え、依然タブレットとしては使いにくいOSです。なのでAndroid OSと使い分けができると便利かもしれません。

Chuwi Hi8 Pro 開封の儀

Chuwi Hi8 Proのパッケージ

パッケージはかなり簡素です。定価250$ほどの機械を入れる物とは思えませんが、これが中華クオリティで普通なのでしょうか。。

Chuwi Hi8 Proのパッケージを開封している様子

蓋を開けるとすぐにChuwi Hi8 Pro本体が見えました。

Chuwi Hi8 Proの内容物

同梱品はACアダプターとUSB Type-Cケーブル、それに中国語で書かれたユーザーマニュアルなどです。メーカーの保証書らしき物もありますが、まあ恐らく日本国内では無効でしょう。

その代わりGearBestを通して購入した場合はこちらで修理対応を受け付けているので、故障などのトラブルに遭った場合はGearBestへ問い合わせればOK。やり取りは英語になりますが、まあ英語ができなくてもGoogle翻訳があれば大丈夫です。何とかなった人がここにいるのできっと大丈夫です。

Chuwi Hi8 Proの側面

両サイドはシルバーの金属部品で様に見えますが、指紋が付着しやすくてそこまで高級感はありません。

Chuwi Hi8 Proの全体写真

ディスプレイの上にはインカメラとLEDランプ、下部にはWindowsボタンがあります。

Chuwi Hi8 Proのボタンとインターフェース

また向かって右側面上部には電源ボタンと音量ボタン、上側面にはUSB Type-Cポートとmicro HDMIポート、それにイヤホンジャックが配置されています。

Chuwi Hi8 ProのmicroSDカードスロット

音量ボタンよりさらに下、背面側には剥き出しのmicroSDカードスロットがあります。頻繁に抜き差しするような使い方なら取り外しやすくて良いかもしれません。

事故って取り出されてしまうこともなさそうなので、挿しっぱなしで使用するのにも問題はなさそうです。強いて言うなら見た目だけがちょっと問題ですね。。

Chuwi Hi8 Proの内蔵スピーカー

背面左上にはカメラ、右下にはスピーカーがあります。

カメラの性能には期待していませんが、せっかくフルHD相当の高解像度なのにスピーカーが背面なのはちょっと残念ですね。。

背面はプラスチックな素材ですがヘアライン加工で趣向が凝らされています。しかし周辺部分が緩くラウンドしているとは言え、全体的にフラットな形状はまさにタブレット(板)って感じ。ベゼルが広めだったりとデザイン的には微妙です。

外観についてはこんな感じでしょうか。スペックがぶっ飛んでるわりに外装の品質は価格相応ってところですね。

Chuwi Hi8 Proのセットアップについて

Chuwi Hi8 ProのブートOS選択画面

電源を入れるとこのようなAndroidとWindowsのロゴ、それに10秒のカウントタイマーが表示されました。

ここで起動したいOSのロゴをタップしたくなりますが、タッチパネルは無効という罠、、

音量ボタンの+を押すとAndroid、―を押すとWindowsが起動する仕様になっています。カウントが0になると最後に選択したOS、あるいはロゴに色が付いているほうのOSが起動します。初回はそのことに気付かずWindowsが起動しました。

言語はデフォルトで日本語に設定可能

ところで中華タブって言語設定どうするの?デフォルトで日本語なんて入ってないんだよね?

…なんてのは杞憂で、Chuwi Hi8 ProはWindowsもAndroidも言語選択で日本語が選べました。1点だけ、Androidの文字入力だけ日本語入力ができませんが、これはGoogle日本語入力など適当なIMEを入れれば問題ないでしょう。

古い機種だと英語などでセットアップしてから日本語化する作業が必要だったりするみたいですが、Windows 10&Android 5.1のChuwi Hi8 Proなら面倒な作業は不要みたいです。

どちらの初期設定も特に変わった点はなく、いつも通りセットアップは完了しました…と言いたいところですが、、

Windowsのセットアップ中、ローカルアカウントを作成したところでいきなりブルースクリーンになり、いきなり強制的に再起動しました。。

そのまま何もなかったかのように次の設定画面が表示されて無事(?)セットアップは完了しましたが…これも中華クオリティなんでしょうか?(2回目)

ほぼ素のWindowsとAndroid

Chuwi Hi8 Proのプリインストールアプリ(Android)

両方のOSをセットアップして一通り弄ってみた感想は、何というかごく普通のWindowsタブレット、あるいはAndroidタブレットだなって感じです。

特にAndroid側はPlayストアを含めて最低限のアプリしかインストールされておらず、すごく味気ない仕上がりになっています。別にプリインのアプリに期待してたわけでもありませんが、UIも普通のAndroid過ぎて本当に味気がないです。。

OSの切替は簡単・スムーズ

Chuwi Hi8 ProのSwitchNOW

電源を入れた時に毎回起動するOSを選択することができますが、片方のOSをブートした状態でも簡単にもう一方のOSに切り替えることができます。

Windows側にはデスクトップにSwitchNOWというショートカットが用意されており、これをダブルクリックするだけで簡単に切り替えられます。

Chuwi Hi8 ProをWindowsへ切り替える方法1 Chuwi Hi8 ProをWindowsへ切り替える方法2

Androidは電源ボタンを長押しするか、ステータスバーのメニューにも切替ボタンが用意されています。

2つのOSを使い分けてこそのデュアルブートタブレットなので、スムーズに切替えられるのは素直に評価ポイントでしょう。

ディスプレイはそこそこ綺麗だが…

Chuwi Hi8 Proのバックライトの光漏れ

ディスプレイは解像度が高い上にIPS液晶なので確かに綺麗なのですが、ガラスから液晶面までの奥行(?)が結構深いのが少し気になります。タッチパネルの感度に影響はないと思いますが…

そしてもう1点。これは個体差もあるかもしれませんが、そのガラスと液晶面の隙間からバックライトの光が結構漏れています。特に右下付近(写真では右上)が顕著で、この部分は常に白っぽく表示されてしまいます。。

このバックライトの漏れさえなければ動画再生機として優秀だと思うんですけどね…スピーカーの問題については外付けスピーカー or イヤホンで解決できますし。ちょっと残念です。

レスポンスは普通か、やや遅いか?

CPUは比較的新しいAtom Z8300、1.44GHzのクアッドコア(最大クロック数は1.84GHz)を搭載していますが、レスポンス速度に関しては普通。むしろスペックを考えると遅いくらいかもしれません。

Windows側でソフトを起動する時、ウィンドウが表示されるまでに数秒の時間がかかります。ストレスを感じるほどではありませんが、ワンテンポかツーテンポくらい遅れて反応している感があります。。

今までAtom搭載のWindowsタブレットを3台使ってきましたが、残念ながらChuwi Hi8 Proが1番遅いです。

ただ価格を考えると許せてしまいそうな気がしなくもありません。しかしそれを言い出すと、全てが価格で許されてしまいそうなので気が引けますが。。

ストレージ容量はかなりカツカツ

Chuwi Hi8 Proのストレージ空き容量(Windows)

本体のストレージ容量は32GB。Androidなら十分かもしれませんが、Windowsでは結構厳しい数字です。しかも2つのOSが載っているのですからなおさら余裕がありません。

Windowsに約17GB、Androidに約8GBが割り振られていますがどちらもカツカツです。スクショはセットアップ直後ではありませんが、ほぼ新品の状態でストレージの空きはこんな感じです。

Chuwi Hi8 Proのストレージ空き容量(Android)

SDカードの活用は必須ですが、どうもChuwi Hi8 ProはアプリをSDカードへ移すことはできないようです。あるいはroot化すれば可能かもしれませんが、さらにもう1つ難点があります。

スペック表では128GBまでのmicroSDカードに対応していると記載されていますが、実はそれWindows側だけのお話っぽいです。Android側ではmicroSDXC規格のカードを認識することはできませんでした。。

この対策については別途記事を書くつもりですが、Android側でもSDカードを利用したいなら基本的には32GBまでのmicroSDHCしか使うことができません。

動画を保存して再生機に…なんて使い方も厳しいかもです。。

コスパが良いかはユーザー次第

以上、ファーストインプレッションはこんな感じです。

価格が安いわりにスペックは高いです。高いですが、数字通りの性能が発揮できているかというとちょっと疑問…他にもバックライト漏れといいレスポンスの遅れといい、やっぱりそれなりの品質だなあと思ってしまいます。

また今回書いた事象以外にも挙動が不安定になることが度々あります。この件については別記事で。。

その不安定さを抜きにしても、国内の正規品を購入するのと比べると保証・サポート面でも不安なのは言うまでもありません。一般的な普通のユーザーには到底オススメできませんね。。

しかしOSが2つ搭載されているのは非常に面白いですし、Chuwi Hi8 Pro最大の特徴でもあります。これを使いこなせるのであれば十分価値のある端末に化けるのではないでしょうか。

root権限も取得しやすいので、そういったカスタマイズをするユーザーにとって中華タブはお手頃な玩具なんでしょうね。逆にルートのルの字も聞いたことがないような人が手を出すメリットは薄いと言うか、デメリットが大きいと思います。。

数年前までならいざ知らず、スペックにこだわらなければ今時1~2万円のタブレットなんていくらでも販売されています。ただのWindowsタブレット、Androidタブレットが欲しければ普通に国内の正規品を買ったほうがよっぽど幸せになれます。

まあメイン端末として運用するにはちょっとしんどい端末ですが、root化して遊ぶのにはちょうど良いかもしれません。あるいは海外旅行用とかですね。

Chuwi Hi8 Pro|GearBest

Chuwi Hi8 Pro

何だかんだ言っても安いのは事実です。使う人、使い方によってはコスパが良いかもしれません。

因みにGearBest社からは下記のようなガジェットも提供していただいてレビューを書いています。

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